後肢の腫瘍
12歳になるビーグル犬が右後肢にある出来物を診てほしいと来院されました。
来院された時の右後肢の写真です。
1年半前には、直径1cmほどの小さな腫瘤だったようですが、ここ半年で急に大きくなってきたようです。
この時には直径10cmほどの大きさになっていました。
手術で切除は可能ですが、手術後に切ったところがくっつかないこと、かなり大きい腫瘤なので、
悪性腫瘍の場合は再発もありえます。
飼主さんに説明した上で、手術を行いました。
腫瘤は筋肉にも固着し、大きな血管、神経も巻き込んでいる状態で切除するのに時間がかかりましたが、
なんとかきれいに取り切れました。
想像していた通り、術創がくっつくのに時間がかかりましたが、写真のようにきれいになりました。
切除した腫瘤は、病理検査に出しました。結果は軟部組織肉腫(グレード1)という結果でした。つまり悪性腫瘍です。
この腫瘍は、局所再発率が高いので今後の経過観察が必要ですが、今のところ再発もなく元気に過ごしています。