臍ヘルニア
先日以前から出ていたお腹が大きくなってきたという子猫ちゃんが来院されました。
大きな臍ヘルニアです!!
臍ヘルニアとはいわゆる『でべそ』というもので、ほとんどが先天性のものとなります。
通常お母さんと繋がっている臍帯が切断された後、線維組織が形成され、お腹の中の脂肪や臓器が外に出ないようになるはずが、
線維組織の形成が不十分であるために腹筋を超えて脂肪や臓器が出てきてしまった状態です。
臍ヘルニア自体はよく見る疾患なのですが、この子猫ちゃんはとても大きな臍ヘルニアで、
勢いよく鳴く度にさらに出てくる状態でした。
まだ2kg程の小さい体でしたが、すでに直径5㎝以上の穴が開いているのが触診でも確認出来たため、
風邪が治り次第手術を行うこととなりました。
術後はしばらく運動制限をして頂きます。
抜糸後の様子
小さいヘルニア腔は問題とならないことが多いですが、小指サイズ以上のヘルニア腔は腸管や膀胱が脱出してくることがあるため、
若いうちに整復することをお勧め致します。